
2025年11月11日から27日、米国ノースカロライナ州ローリーおよびアッシュビルを訪問し、ノースカロライナ州立大学(NCSU)を拠点とした研究・文化交流と、ハリケーンHeleneによる森林・土砂災害被害の現地調査を行いました。
ローリーでは、NCSUの教員・学生と研究発表や意見交換を行い、森林動態、道路開発が環境へ及ぼす影響、流域管理などについて議論しました。
また、Nagoya University Global Campus at NC State Universityにおいて日本文化交流会を企画し、けん玉、折り紙、こま、アニメ等を通じて現地学生との交流も行いました。これらの活動を通じて、日本文化への関心の高さを実感するとともに、英語で自分の考えを伝え、相手の関心や研究背景を理解することの重要性を学びました。
アッシュビル周辺では、2024年9月のハリケーンHeleneにより発生した森林被害および土砂災害を対象に、現地調査を実施しました。Burnsville周辺では、約1haに及ぶ大規模崩壊地を観察し、崩壊深が約50cmと浅い土層であったことから、降雨、地形、土層厚が斜面崩壊に与える影響について議論しました。Blue Ridge Parkway周辺では、広域にわたる風倒木被害を調査し、尾根部で被害が多いこと、被害率が60〜80%に達する場所があること、優占樹種であるオークの根系特性が風倒被害に関係する可能性を確認しました。
調査には、NC State UniversityのKarl先生、Katie先生とその学生、Coweeta試験流域のOishi博士らが参加し、現地の地形・地質、森林構造、降雨特性、災害発生要因について、分野を越えて議論する機会となりました。
さらに、調査結果はNC State Universityで報告し、現地研究者や学生から質問やコメントを受けました。土層の厚さ、今後の対策、森林被害評価の方法などについて議論することで、単なる現地見学にとどまらず、日米の学生と研究者が同じフィールドを共有しながら学ぶ共習の場となりました。また、Coweeta試験流域では雨量計、フラックスタワー、流量観測施設を見学し、日本の試験流域との比較を通じて、流域水文観測の国際的な共通点と地域差を理解することができました。
本研修を通じて、森林災害を多面的に捉える視点、英語による議論力、そして異なる自然環境や研究文化の中で学び合う重要性を強く実感しました。







